毎月(毎週)のお給料は、決まった日に受け取っていますでしょうか。
これは、労働基準法のルール「一定期日払い」に基づいたものとなります。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
労働基準法では、賃金を一定の期日に支払うというルールがあります。
一定の期日とは、どういった扱いなのでしょう。
何か例外はあるのでしょうか。
今回は、労働基準法の「一定期日払い」についてご紹介します。
【労働基準法】給料日は決まった日に!一定期日払いの原則とは…?例外は?
まずは、賃金の一定の期日払いの意味を確認します。
お給料は、決められた日に支払いましょう。
という意味です。
なお、以前に毎月一回以上払いの原則についてご紹介しました。
これにより、最長でも一ヵ月に一度は賃金を支払うことも義務付けられています。
そのため、合わせ技で「毎月決まった日に、お給料を支払いましょう」というルールとなっています。(週払いの会社さんは、毎週と置き換えていただければと思います。)
賃金は、労働者の生活を最も支えているといっても過言ではありません。
多くの人の金銭的な生活は一ヵ月を単位として動いているかと思います。
毎月一回以上だけで一定期日のルールがないと、極端な話では、こんなケースが起きてしまいます。
先月は売り上げが良かったから1日にお給料を払ったんだけど、今月は厳しいから30日に給料を払おうと思います…。
毎月一回は守っているからセーフだよね?
これでは、いつお給料が支払われるのかわからず、困ってしまいます。
そこで一定期日払いの原則が役立つという感じですね。
一定期日払いの違反になるケース
毎月〇日に支払うとあればわかりやすいですが、色々なケースが考えられます。
例えば、「毎月第3月曜日」にお給料を支払うというケースです。
これは、一定の期日のように思われますが、違反とされています。
月によって、結構ぶれてしまうことが原因です。
一方で、「毎月月末払い」はどうでしょうか。
コチラは、問題ないとされています。
28日、30日、31日とぶれていますが、特定がしやすいのでオッケーとされているそうです。
似ているようですが、両者の違いにご注意ください。
そんな一定期日払いに例外はあるのでしょうか。
一定期日払いの原則の例外は?
一定期日払いの原則の例外は以下の通りです。
- 給料日が休日だったときに、日をずらすこと。
- 非常時払いをした時。
先ほど紹介の末日払いも例外になりますが、ここでは、上記の2つを中心にご紹介します。
まず、給料日が休日だったときです。
こういったときは、前倒し又は後倒しでお給料を支払うことは問題ありません。(ただし、ルール化しておくことが必要です。)
多くの企業で取り入れられている話なので、馴染みがある方もたくさんいるのではないでしょうか。
もう一つ、の非常時払いとはどんなものでしょうか。
一定期日払いの原則の例外、非常時払いは6種類!
労働基準法には、賃金の非常時払いについて定めがあります。
その名の通り、非常時は給料日にかかわらず賃金を支払うというものです。
これでは、一定期日払いに違反してしまうのですが、例外的に認められています。
これを規制してしまうと、非常時払いの定めの意味が薄れてしまいますからね…。
非常時払いについて簡単にご紹介いたします。
認められるケースは、6種類です。
- ①出産
- ②疾病
- ③災害
- ④結婚
- ⑤死亡
- ⑥やむを得ない事由により1週間以上帰郷する場合
遊びにお金を使い過ぎた!では認められないということですね。
本人または、生計を維持する者に対して支払いがされます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 労働者の生活を守るため、労働基準法には「一定期日払い」の原則があります。
- 給料日は、毎月〇日など一定の日である必要があります。(毎月第〇月曜などは違反)
- 非常時払いなどは例外として認められています。
仕事をしていると当たり前のようなことでも、ルールとして決められていることが分かります。
万が一、毎月第〇月曜日が給料日などとなってしまっていたら、制度の見直しが必要になります。
ご参考いただけますと幸いです。
賃金支払い5原則のまとめ記事を書かせていただきました。
併せてご参考ください
このブログでは、他にもお仕事にまつわるコラムを書かせていただいています。
ぜひ、ご参考ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。