【月末退職or 月途中退職】退職月の月額変更届(随時改定)の扱いは…?

社会保険・労働保険等手続き

報酬額が変わり要件を満たすと、社会保険の随時改定となり保険料が変更になります。

退職する月に随時改定になったときは、手続きは必要なのでしょうか。

ブログへお越しいただきありがとうございます。

社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。

随時改定は、社会保険料(標準報酬月額)を変更する手続きの一つです。

仮に改定される月に、対象者が退職するというときは手続きは必要になるのでしょうか。

今回は、退職月の月額変更届(随時改定)の扱いについてご紹介します。

スポンサーリンク

【月末退職or 月途中退職】退職月の月額変更届(随時改定)の扱いは…?

例えば、9月に昇給等があり12月に随時改定がされるAさんがいたとします。

※ 随時改定は、昇給等の3ヵ月後からとなります。月額変更届を提出します。

Aさんが12月で退職することになった場合、改定の手続き(=月額変更届)は必要でしょうか。

退職月で改定がされるときでも、基本的には手続きは必要となります。

手続きの要否については、月末退職か、月途中退職かで変わってきます。

ケース別で確認です。



月末退職なら、必ず提出

まずは、月末退職のときです。

先ほどのAさんに登場していただきます。

12月31日で退職します。

このように12月31日で退職というときは、12月まで社会保険料が発生します。

そのため、12月の改定手続をしないと適正な保険料とならなくなります。

月額変更届を必ず提出する必要があります。

月途中退職でも、任意継続保険料などに影響することがあります。

それでは、月途中で退職する場合、随時改定の手続き(月額変更届)は必要でしょうか。

12月6日に退職します。

このように、12月の途中で退職するときは、この会社での12月の社会保険料は発生しません。

そのため、随時改定(月額変更届)の手続きは必要ないように思えます。

ところが、仮にAさんが退職後に健康保険の任意継続を希望した時は影響する可能性があります。

任意継続の保険料は、退職時の標準報酬月額に基づいて決まります。

※ 標準報酬月額が30万円を超えていた場合は、30万円で保険料を計算します。

12月退職のAさんの随時改定の手続きができていないと、保険料に影響する可能性があります。

また、傷病手当金の金額は、支給開始月以前の標準報酬月額に基づいて決まります。

万が一、Aさんが12月に傷病手当金を受け取ることになったときも影響する可能性があります。

任意継続も特に希望していなく、他も何も影響はなさそうなら必要ないですか?

実際、何も影響がない時は、結果的に随時改定の手続き(月額変更届)は必要ないということになります。(以前、年金事務所へ相談した時も不要との回答でした。)

ただし、Aさんの気が変わって任意継続を希望するなどいろいろなケースが考えられます。

可能でしたら月末退職でなくても、提出することをお勧めします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • 退職月で随時改定がされるときでも、基本的には月額変更届の手続きは必要となります。
  • 月末退職なら、退職月の保険料に影響するため必ず提出します。
  • 月途中退職でも、任意継続の保険料などに影響する可能性があります。

一部、何の影響もなく提出をしなくて済むケースがありますが、厳密には、改定月に要件に該当する時点で、提出が決められているものでもあります。

中には、退職自体が取りやめという可能性もあるかもしれません。

月途中の退職が決まっていても提出することを個人的にはお勧めいたします。

その他、社会保険のお手続きは社会保険労務士へお任せください。

各種手続きを代行させていただきます。

ホームページよりお気軽に、お問い合わせください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 



☆この記事を書いた人☆
社労士 鈴木翔太郎

東京の秋葉原の社会保険保険労務士です。
社会保険・労働保険などの手続きを中心に労務関係のお仕事をしています。ハローワークや年金事務所・労働基準監督署へ提出する書類でお困りの際はぜひお声かけください。
⇊ご依頼は、ホームページよりお待ちしています。⇊

社労士 鈴木翔太郎をフォローする
社会保険・労働保険等手続き
スポンサーリンク
社労士 鈴木翔太郎をフォローする
社労士黄金旅程
タイトルとURLをコピーしました