日本の公的保険制度には介護保険があります。
第一号・第二号という区分がありますが、どう違うのでしょうか。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
年金保険、医療保険と並ぶ社会保険の一つが介護保険です。
介護保険には、第一号・第二号被保険者という区分があります。
どのような違いがあるのでしょうか。
介護保険の第一号・第二号被保険者の違い
介護保険とは、高齢化が進むなか介護問題を社会全体で支えていくための保険で、訪問介護などの各種サービスを利用する際に活用ができます。
介護保険には第一号被保険者・第二号被保険者という区分がありますが、どう違うのでしょうか。
第一号被保険者は65 歳以上、第二号は40 歳以上65歳未満の加入者となります。
内容的な違いもあるのですが、まずは年齢による区分が主な違いとなります。
介護保険は40歳から加入をする制度です。
40歳を迎えたらまずは、第二号被保険者として加入をします。
企業等でお勤めの方は、お給料から保険料の天引きが始まります。
その後、65歳を迎えたら第一号被保険者になります。
なお、第一号被保険者になるとお給料からの天引きではなく、市区町村へ直接納付をします。(原則は、年金から天引き)
切り替え手続きは必要ですか?
第二号→第一号への切り替えは、自動的にされるので、個人や会社での手続きは不要です。
企業としては、お給料から保険料の徴収をストップする必要があるのでご注意ください。
第一号被保険者の人数は?
介護保険の主な利用者である第一号被保険者の数は、令和6年1月暫定値で3,588万人とされています。
この内、要介護(要支援)認定者数は、706.7万人です。
約1/5ほどの人が認定されていることになります。
なお、令和5年の第一号被保険者数は、3,584万人なので増加傾向にあります。
参考に厚生労働省の資料をご案内いたします。
受給要件の違い
ここまで、介護保険の第一号(65歳以上)・第二号(40 歳以上65歳未満)は年齢による区分で、保険料の徴収方法の違いがあることをご紹介いたしました。
どちらの区分も給付を受けることはできるのですが、受給要件に違いがあります。
第二号は、第一号よりも要件が狭くなり、利用が限定されます。
第一号被保険者は、要介護(要支援)認定を受ければ、原因に関係なくサービスが受けられます。
一方で、第二号は、要介護(要支援)状態が、老化に起因する疾病(特定疾病)による場合に限定されています。
特定疾病とは、国が選定したいくつかの疾病となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
介護保険の第一号・第二号被保険者の違いについてご紹介いたしました。
- 第一号被保険者は65歳以上、第二号被保険者は40歳以上64歳未満の加入者となり、年齢による区分となります。
- 厚生労働省のデータによると、第一号被保険者は令和6年1月暫定値で3,588万人います。
- 第一号と第二号は受給要件でも違いがあります。
今後も注目の分野ですので、ぜひご参考ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。