—ケンタくんは、とある会社を経営する社長さんです。今月は賞与(ボーナス)の月です。
賞与支払届ができたから、年金事務所に提出するね。
よろしくお願いします。
そういえば、まだ総括表を作ってないんだけど、提出しなきゃだめかな?
総括表もセットで提出しなきゃだめですよ!作りましょう。
そうだよね。すぐに作って提出するよ。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
ボーナス(賞与)を支給すると、年金事務所(健保組合加入の会社さんは健保組合も)へ
賞与支払届を提出します。
その時に一緒に提出する総括表というものがあります。
つけ忘れると、受付されないこともありますので、注意が必要です。
今回は、賞与支払届総括表の、ご紹介です。
※ 賞与支払届総括表は、令和3年4月から廃止されます。
この記事は、過去の手続きとして参考いただければと思います。
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被保険者人数に注意!賞与支払届総括表とは。
賞与を支給した場合、
賞与支払届と賞与支払届総括表はセットで提出します。
僕は以前、総括表をつけ忘れて届け出をしてしまい…
年金事務所より、賞与支払届を返送されたことがあります。
(返送するかどうかは、それぞれの年金事務所ごとに対応が異なるかもしれませんが)
ちなみに、賞与が不支給だった場合は、総括表だけを提出することになります。
記入する箇所は少ない用紙ではありますが、人数のところが少しややこしいです。
手続きの仕方を確認しましょう。
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事例で書き方を確認!
それでは、書き方を確認します。
総括表の用紙は、年金事務所から送られてきている会社さんも多いかと思います。
送られている場合は、そちらを使って問題ありません。
届いていないというときは、
年金事務所のホームページからダウンロードしましょう。
エクセル版とPDF版が選べます。(令和対応版ですね)
冒頭のケンタくんの会社をもとに、事例をご紹介します。
株式会社黄金旅程(代表取締役ケンタ)にて
令和2年6月10日に、賞与を支給しました。
詳細は次の通りです。
ケンタ(33歳) 600,000 円
ココア(30歳) 455,500 円
マサル(28歳) 405,500 円
オサム(76歳) 300,000 円 (後期高齢者医療制度加入)
キナコ(21歳) 100,000 円 (土日だけの学生アルバイト)
学生アルバイトのキナコさん以外はフルタイム勤務で、他に従業員はいないものとします。また、協会けんぽ加入の会社です。
この賞与の総括表を作っていきます。
なお、賞与支払届本体はページの都合上、省略させていただきます。
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【要注意】総括表の被保険者人数は、75歳以上の人は除きます。
総括表の中段に、人数を記入するところがありますね。
この人数は、社会保険に加入している人数を書きます。
つまり、事例のケースでは、
オサムさんとキナコさんは除くことになります。
オサムさんは、75歳以上のため会社の健康保険からは抜けています。なお、厚生年金は70歳で資格喪失しています。
キナコさんは、週末アルバイトのため、もともと社会保険に入っておりません。
今回のケースでは、3人となりますね。
賞与支給総額についても、75歳以上の人を除いた総額を記入します。(※)
なお、健保組合に加入している会社さんについては、後ほど、注意点を別途ご紹介させていただいております。ご確認ください。
【要注意その2】賞与支払届本体には、75歳以上の人も記入
ややこしいところですが、
オサムさんに関しては、賞与支払届本体には、賞与額を記入する必要があります。
在職老齢年金の計算の為に賞与額を届け出る必要があるためです。
年金事務所の記載例では、賞与支給総額は、賞与支払届に記入した総額って書いてあるけど、さっきの注意点(※)で75歳以上は除くってあるよ。どっち?
確かに、年金事務所の記載例を見ると、
賞与支払届に記載されていれば、75歳以上の賞与額も含めるよう読めますね。
気になったので、年金事務所に聞いてみたところ、
記載例では、そう書いてありますが、総括表の支給総額からは75歳以上の人は除いてください。
とのことでした。本当にややこしいですね。
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賞与支払届総括表の記載例を確認します。
では、先程の事例を元にした記載例がこちらです。
印鑑を押すのを忘れないようにしましょう。
事業所番号は、年金事務所又は健保組合からの通知書で確認しましょう。
賞与の名称って、どうすればよい?特に決まってないんだけど…
名称は特に決まりはありませんので、好きなように書いてオッケーです。
年金事務所の記載例では、単に「賞与」となっていますね。
なお、支給総額については、
賞与支払届に書いてある1,000円以下を切り捨てた金額の総額となります。
事例ですと、600,000 +455,000+405,000 =1,460,000
となります。
賞与が不支給だったときは?
賞与が不支給だった場合は、
支給の有無の欄の「1.不支給」に丸を付ければ、オッケーです。
人数や総額の欄は空欄のままで、提出をしましょう。
今のところ、経験はないのですが、
未提出のままにしておくと、年金事務所から連絡が来ることがあるそうです。
そうならないように、不支給でも、提出をするようにしましょう。
組合健保の場合は、人数が変わることも。
健保組合加入の会社さんは、
健康保険は健保組合へ、厚生年金は年金事務所へ賞与支払届を提出しますね。
健康保険は75歳まで、厚生年金は70歳までと加入の限界が異なっています。
そのため、例えば、
71歳の社員さんに賞与を支給した時は、
健保組合の総括表人数には含め、年金事務所へ提出する総括表からは外すことになります。
ややこしいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
賞与支払届総括表のご紹介をさせていただきました。
- 賞与支払届と総括表はセットで提出
- 被保険者人数は要注意(組合健保の場合は特に注意)
- 賞与不支給でも、総括表だけは提出
作成の際、ご参考いただけますと幸いです。
冒頭でもご案内いたしましたが、賞与支払届総括表は、令和3年4月から廃止されます。
このブログ記事は、参考としていただけますと幸いです。
賞与支払届や社会保険のお手続きは、社会保険労務士へお任せください!
ご相談等につきましては、
年金事務所との、やり取りまで全て対応させていただきます!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。