【令和5年(2023年)度は0.02/1000】一般拠出金の拠出率(料率)を確認

しごとのコラム

—とある会社を切り盛りするケンタくん。総務のココアさんと労働保険料年度更新の準備をしています。

ケンタ(社長)
ケンタ(社長)

労働保険料と一緒に、一般拠出金も納付するんだね。

ココア(総務)
ココア(総務)

今年度も拠出率は据え置きですね。

ケンタ
ケンタ

分けないで一緒にした方が楽なのになあ。

ココア(総務)
ココア(総務)

一般拠出金は、労働保険料ではないですからね。一緒に収めてますけど、アスベスト健康被害救済のためのお金なんですよ。

ケンタ
ケンタ

そう考えると、一緒に納付ができるだけ便利ってことかな。頑張って準備を進めよう。

ブログへお越しいただきありがとうございます。

社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。

労働保険料の納付の時、一緒に納付する一般拠出金というものがあります。

毎年度、料率の見直しがされるものになります。

今年度の率はどうなっているでしょうか。

なぜ一般拠出金を納付するのかという話と併せて、一般拠出金のご紹介をさせていただきます。

似ている拠出金で、子ども・子育て拠出金というものがあります。

子ども・子育て拠出金の解説記事は➡こちら

令和5年度の労災保険料率は令和4年度と同率となりました。
解説記事は➡こちら

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【令和5年(2023年)度は0.02/1000】一般拠出金の拠出率(料率)を確認

【令和3年(2021年)度は0.02/1000】一般拠出金の拠出率(料率)を確認

さて、さっそく、

令和5年(2023年)度の一般拠出金の率をご案内いたします。

昨年度と同率の 0.02/1000です。

あまり頻繁に率は変わらないのですが、令和5年度についても、0.02/1000で据え置かれました。

山形労働局 資料(一般拠出金の申告・納付について)

ちなみに、一般拠出金は業種を問わず、一律で同じ率です。

労災保険は業種ごとに決まりますので、違うということになります。

参考に厚生労働省のサイトをご案内します。

一般拠出金は、労働保険料とは違うものなのですが、便宜上、労働保険料の申告・納付(労働保険の年度更新)のとき、一緒に納付することになっています。

どんな目的で、納付しているお金なのでしょうか。確認してみましょう。

一般拠出金の目的は、石綿(アスベスト)健康被害者の救済費用

一般拠出金の目的は、石綿(アスベスト)健康被害者の救済費用

一般拠出金…読み方は「いっぱんきょしゅつきん」です。

一般と言われても何のことだかわかりませんね…

このお金は、何に使われ、なぜ、納付するのでしょうか?

という質問を会社さんからも受けたことがあります。

あまりこの辺りは、社会に周知されていない気がします。

一般拠出金とは、石綿(アスベスト)健康被害者の救済費用に使われます。労災保険に加入している全ての会社さんにご負担いただくものです。

といったかたちで、

アスベスト健康被害者のために、社会全体で拠出しようというものです。

うちの会社は、アスベストの製造とは無縁の会社なんだけど…

という気持ちの方も、いらっしゃるかと思います。

そこについては、

アスベストは、幅広い産業において、設備や機材等に幅広く使用されてきました。

ということで、すべての労災加入会社さんが負担するというルールになっております。

アスベストが、大きな社会問題だったことが伝わってきますね。

全額が会社(事業主)負担です。

全額が会社(事業主)負担です。

この一般拠出金ですが、負担は、全て会社がすることになっております。

労働者からの徴収はありません。

後ほどご紹介するように、従業員さんの賃金によって算定をするのですが、お給料からの控除はありません。

労災保険の仕組みと似ているところがあります。

同じような拠出金で、「子ども・子育て拠出金」というものがあります。

こちらは、厚生年金の保険料の仕組みを使って算出し、会社が負担するというものです。

子ども・子育て拠出金についての記事は➡こちら

企業の負担は、大きいなと感じる拠出金ですね。

一般拠出金は賞与も対象?計算してみましょう。

一般拠出金は賞与も対象? 計算してみましょう。

さて、せっかくですので、計算してみましょう。

簡単な事例をご紹介します。

ケンタ(代表取締役) 

年収(役員報酬) 500万円(賞与100万を含む)

ココア

年収       400万円(賞与50万を含む)

マサオ

年収       350万円(賞与50万を含む)

仮にこの3人の会社とします。

まず、労働保険料と同様なので、賞与は計算に含めます。

(ちなみに、通勤手当も含めます。)

また、代表取締役(事業主)のケンタくんは労働保険料の対象外ですので、

ケンタくんの500万は除外します。

つまり、この会社の対象は

ココアさんの400万とマサオくんの350万です。

では、計算してみましょう!

4,000,000円(ココアさん)+3,500,000円(マサオくん)=7,500,000円 

これが対象の賃金額です。

一般拠出金率は0.02/1000(=0.00002)なので…

7,500,000円×0.00002=150円

となります。

端数処理は?

端数処理については、

小数点以下を切り捨て、となっております。

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まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

簡単にまとめさせていただきます。

  • 令和5年(2023年度)の拠出率は、据え置きの0.02/1000
  • 労働保険料と一緒に納付するが、全額会社負担。
  • 石綿(アスベスト)健康被害者の救済に使われている。

金額は小さいものですが、とても大切なものです。

ご参考いただけますと、幸いです。

労働保険料の納付や、年度更新のお手続きでお困りのことは、ありませんか?

社会保険労務士へお任せください!

ご相談やお手続きのご依頼は、

なお、一緒に納付をする労災保険料の令和5年度の料率も、令和4年度と同じになります。

解説記事も併せてお読みください⇊

類似した拠出金、 社会保険の子ども・子育て拠出金の解説記事は➡こちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

☆この記事を書いた人☆
社労士 鈴木翔太郎

東京の秋葉原の社会保険保険労務士です。
社会保険・労働保険などの手続きを中心に労務関係のお仕事をしています。ハローワークや年金事務所・労働基準監督署へ提出する書類でお困りの際はぜひお声かけください。
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