【法定外休暇=義務は無し】会社の病気休暇制度って、必要なもの?【メリット・デメリット】

しごとのコラム

病気やケガでお仕事を休むことになったとき、病気休暇制度を設けている会社は多いです。

うちの会社は、病気休暇制度がない。という会社もあるかと思います。病気休暇制度は設置義務があるのでしょうか。

ブログへお越しいただきありがとうございます。

社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。

年次有給休暇や、育児、介護など、様々な休暇制度があります。

病気やけがで療養をするときの病気休暇・休職の制度を設けている会社も多いです。

病気休暇は、設置する義務はあるのでしょうか。

今回は、法定外休暇の一つ、病気休暇についてご紹介します。

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【法定外休暇=義務は無し】会社の病気休暇制度って、必要なもの?【メリット・デメリット】

結論から申し上げますと、病気休暇制度の設置は義務ではありません。

年次有給休暇(労働基準法)などのように法律で決められた休暇ではないためです。

病気休暇のような休暇制度は、法定外休暇と呼ばれています。

他には、慶弔休暇や結婚休暇などを設置している会社も多いかと思います。

これらも法律上の休暇制度ではないため、設置義務はありません。

福利厚生の一つということになります。

でも病気休暇の制度ってよく耳にします。どれくらいの企業が導入してるんですか?

病気休暇について、厚生労働省のサイトに面白い資料がありましたのでご紹介します。

半数以上の企業が病気休暇あり。

厚生労働省のサイトは、コチラです。

このなかに「病気休暇制度の導入状況」というグラフがあるので、引用します。

引用 : 厚生労働省 働き方・休み方改善ポータルサイト 病気療養のための休暇

令和3年のデータなので、比較的最近のものとなります。

病気休職制度・又は病気休暇があるという回答が54.0%で半数以上。

病気を理由として休める制度他の制度があるが27.1%。

何もないという回答が23.8%です。

全部足しても100%にならないのは、複数回答可だからですかね。(詳しい計算方法は不明ですが…)

「病気を理由として休める制度他の制度」とは…色々なケースがあると思いますが、僕が昔いた会社ではライフサポート休暇という休暇がありました。

これは、病気の時も使えますし、他の理由でも取得できる特別休暇でした。

法定されていないだけに、各企業等で福利厚生の一つとして設置しているケースも多そうです。

病気休暇のメリット・デメリット

ここまで、病気休暇は法律上の休暇ではないため設置義務はないと紹介させていただきました。

設置することとどんなメリット・デメリットが有るのでしょうか。

ここからは、病気休暇のメリット・デメリットについてご紹介します。

病気休暇のメリット

病気休暇のメリットは、まずは治療に専念できるという点です。

無理をして仕事をしてしまい、治療が長引く又は悪化してしまうという事態は避けたいところです。

しっかりと治療をして、お仕事に戻れるのはメリットですね。

他には、雇用を継続できるという点があります。

病気休暇が無ければ、年次有給休暇を使う方法も考えられます。

しかし、有給も使い切ってしまうと、欠勤という状態になってしまいます。

欠勤が長く続くと、退職とする規則を設ける会社は少なくありません。

雇用を継続したまま休めるという制度は、貴重な存在になります。

また、休暇制度があることは福利厚生のアピールにもつながります。

病気休暇のデメリット

デメリットは、メリットの裏返しのような感じになります。

人員の不足問題があげられます。

休暇を取得した社員の業務の割り振りは、困難なケースが考えられます。

採用や配置換えなど、判断に困るところがあるかもしれません。

長期的な視点では、しっかりと休暇を使って療養することがプラスになる可能性が高いですが、短期的は難しいところもありそうです。

まとめ ~就業規則の整備をお忘れなく~

いかがでしたでしょうか。

  • 病気休暇制度は法律の定めはなく、設置の義務はありません。
  • 厚生労働省のデータによると、半数以上の企業が病気休暇制度あり。
  • 病気休暇制度は、メリット・デメリットの両側面があります。

休暇に関することは、就業規則に定める必要があります。

病気休暇制度を導入するときは、就業規則への記載を忘れないようお気を付けください。

昨今は、メンタル的な疾患でお仕事を休むなど色々なケースがあります。

それぞれの企業に応じて、病気休暇についてご参考いただければ幸いです。

このブログでは、他にもお仕事に関するコラムを書かせていただいています。

病気休暇中、お給料の代わりに傷病手当金という制度を利用できます。

記事は、コチラ⇊

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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