社会保険の手続きには、色々な番号を使用します。
基礎年金番号が有名ですが、被保険者整理番号とは、どんなものでしょうか。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
社会保険(健康保険・厚生年金)の手続きをするときに被保険者整理番号を記入することがあります。
あまり見慣れない番号かと思いますが、どこで確認できるのでしょうか。
番号が変わることはあるのでしょうか?
今回は、被保険者整理番号についてご紹介いたします。
※ 協会けんぽの会社を想定した内容となります。
【保険証や通知書で確認!】被保険者整理番号とは…!どこで確認?番号が変わることはある?
被保険者整理番号は、健康保険、厚生年金(以下、社会保険とします)に加入すると付与される番号です。
各種手続きの時に使用することが多いです。
基礎年金番号とは、違うんですか?
基礎年金番号と被保険者整理番号は、違う番号になります。
基礎年金番号は、日本全体でAさんを識別するための番号です。
一方で被保険者整理番号は、〇〇会社(事業所)のなかでAさんを識別するための番号です。
会社ごとに付与されるところが整理番号の特徴です。
そのため会社が変わると、整理番号も変わります。(偶然同じという可能性はありますが…)
反対に同じ会社で勤めていれば、一部の例外を除き整理番号は変わることはありません。
(※後ほど例外はご紹介いたします。)
健康保険証や通知書のココで確認。
被保険者整理番号がわからない時は、確認する方法があります。
まずは、健康保険証で確認する方法です。
保険証って色々番号が書いてあるけど、どれ?
こちらは、協会けんぽの健康保険証のサンプルです。
赤い枠内の番号が被保険者整理番号です。
協会けんぽの会社は基本的には、厚生年金と健康保険が同じ整理番号になっているはずです。
手続きの際には、この番号を使用します。
会社の手続で使いたいんだけど、そのために社員の健康保険証を見せてもらうのはちょっと…
被保険者整理番号は、会社の手続で使うことも多いので、保険証で確認するのは難しいということもあるかもしれません。
他にも、年金機構からの各種通知書でも整理番号を確認できます。
資格取得の通知書だけでなく、月額変更届や算定基礎届の標準報酬通知書にも整理番号の記載があります。
すこし見づらいのですが、年金機構のリーフレットを引用します。
こちらの黄色枠内の番号が、被保険者整理番号です。
日本年金機構 リーフレットより引用
算定基礎届などの通知書の左の列に整理番号が書かれています。
月額変更届や資格取得届でも同様の位置に記載がありますが、算定基礎届が対象者が多く確認しやすいかと思います。
【例】月額変更届の場合、整理番号はココに記入。
被保険者整理番号は、多くの手続きに使用します。
月額変更届を例に記載箇所を簡単にご紹介します。
月額変更届の場合の記入箇所はコチラです。
算定基礎届でも同じように左上に記入箇所があります。
多くの様式で左上に記入するので、定位置と言っても良さそうです。
退職すると被保険者整理番号が変わります。同日得喪は?
先ほど、同じ会社にいる間は、例外を除き被保険者整理番号が変わることはないとご紹介しました。
例外として番号が変わるときは、退職(資格喪失)をして再度入社(資格取得)したときです。
一度資格喪失をして、再度資格取得をすると改めて番号を付与することになります。
基礎年金番号やマイナンバーは同じですが、被保険者整理番号は変わることになります。
再入社のあとに、古い番号を使ってしまわないようにご注意ください。
同日得喪の場合はどうなりますか?
同日得喪とは、60歳以上の社員さんの手続きです。
一日も日を開けず、定年→再雇用したときなどは社会保険料を下げることができます。
同じ日で喪失・取得を行うため同日得喪と呼ばれます。
同日得喪の場合も、資格喪失・取得がされるので整理番号は変わることになります。(健康保険証も作り直します。)
※ 健康保険組合によっては、番号が継続されるケースもあるそうです。組合健保の時はご確認いただければと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 被保険者整理番号とは、会社(事業所)内の個人を識別するための番号で基礎年金番号などとは異なります。
- 番号は、健康保険証や年金機構の通知書で確認ができます。
- 同じ会社にいれば、基本的には変わることはありませんが、一度退職(資格喪失)をして再度資格取得をすると、番号が変わります。
社会保険や労働保険は、色々な記号や番号が出てきます。
ご参考いただけますと幸いです。
労働保険の色々な番号については、以前解説させていただいたことがあります。
併せてご参考ください。
その他、社会保険のお手続きのお困りごとは、社会保険労務士へご相談ください。
ホームページよりお問い合わせお待ちしています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。