【わかりやすく!】社会保険の同日得喪とは、何だろう?定年再雇用の手続きを解説!

社会保険・労働保険等手続き

—ケンタくんの会社のオサムさんが、来月で定年を迎えます。社長のケンタくんは心配事があるようです。

ケンタ(社長)
ケンタ(社長)

オサムさん、再雇用制度で定年後もうちで働いてくれることになったよ。

ココア(総務)
ココア(総務)

よかったですね。オサムさんの経験はみんなの良い刺激になってましたから。

ケンタ
ケンタ

でも、ポジションの変更でお給料を下げてもらうことになったんだ。このままなら、随時改定に該当するけど、改定までは社会保険料は今のままだよね。気の毒だな。

ココア
ココア

定年再雇用の時は、随時改定を待たないで、社会保険料の改定ができるんですよ。

ケンタ
ケンタ

そうなんだね。早速案内してみるよ。

基本給等の固定的賃金が下がった場合、

社会保険料(健康保険・厚生年金保険)の改定は、

随時改定を待ち、月額変更届によって行うことになります。

ところが、定年再雇用の社員さんに対しては、

同日得喪という特別な処理が認められています。

今回は、社会保険の同日得喪手続きのご紹介です。

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社会保険の同日得喪とは、何だろう?定年再雇用の手続きを解説!

社会保険の同日得喪とは、何だろう?定年再雇用の手続きを解説!

同日得喪とは、あまり見かけないワードですが、

読み方は「どうじつとくそう」です。

そんな同日得喪とは、結論から申し上げますと…

定年再雇用のときは、等級が一つでも下がれば、随時改定を待たずに社会保険料を改定しますよ。

という手続きになります。

単語を分解すると、に取失をいっぺんに処理します。

ということです。

定年の引き上げや、定年の撤廃を取り入れている会社さんも増えていますが、

60歳で定年退職→65歳まで継続再雇用、という流れをとっている会社さんのほうが多いですね。

一般に、再雇用されると基本給が下がるケースが多いです。

そんな社員さんの社会保険料負担を軽減する措置として、役立っている重要な手続きです。

本来の手続きの流れである随時改定と比較をしたうえで

実際の同日得喪の手続きを確認していきましょう。

社会保険のお手続きのご依頼やご相談は、社会保険労務士へお任せください!

➡こちらより、お気軽にお問い合わせください!
(社会保険労務士 鈴木翔太郎事務所)

 

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随時改定と比較…

随時改定と比較…

通常の流れですと、

基本給が下がったときは、随時改定(月額変更届)で社会保険料を改定します。

ところが、随時改定は…

基本給が下がった後の3か月の平均を見る必要があり、

標準報酬月額に2等級以上の差がないと、改定されません。

月額変更届の解説記事は➡こちら

そうなると…

お給料がすごく下がったのに、随時改定を待つ間は、再雇用前の社会保険料を払わなきゃいけないの?

または… 

1等級しか下がらなかったんだけど、9月の定時決定までは同じ社会保険料なの?

ということが、起きてしまいます。

そこで登場するのが、同日得喪という手続きです。

いったい、どんな手続きなのでしょう?

標準報酬月額については➡こちらの記事で解説させていただいております。

資格取得届と資格喪失届を添付書類と一緒に提出。

資格取得届と資格喪失届を添付書類と一緒に提出。

手続きの流れとしては、同日得喪の名のとおり

資格取得届と資格喪失届を一緒に提出します。

冒頭のやりとりをもとに、一つ事例を紹介します。

example

株式会社 黄金旅程は、60歳になる月の末日で定年です。

ただしその後、本人が希望した場合、65歳になる月の末日まで働くことができる継続再雇用の制度が設けられています。

知識と経験の豊富なオサムさんは、4月15日が60歳の誕生日で、4月30日で定年をむかえます。

オサムさんは、色々と考えた結果、5月1日からは継続再雇用を希望し、

引き続き、同社で働くことになりました。

話し合いの結果、再雇用後の報酬は

基本給 300,000円 通勤費 5,000円/1ヵ月(その他各種手当は無) となりました。

現在の標準報酬月額が380,000円です。

まとめますと…

オサムさん(標準報酬月額380,000円)は4月30日で定年退職し、5月1日から再雇用されます。再雇用後の報酬は通勤費含め、305,000円になります。

といったところです。

再雇用後の305,000円を、標準報酬月額等級表(執筆現在の表となります)にあてはめてみます。300,000円ですね。

本来ですと、要件を満たせば8月の随時改定で300,000円となります。

ところが、同日得喪の手続きを行うと、5月から標準報酬月額を300,000円とすることができます。

再雇用後の報酬額で資格取得届を作成

では、書類を作成していきます。

資格喪失届については、5月1日資格喪失(4月30日退職)と作成します。

資格取得届については、5月1日資格取得とし、再雇用後の報酬額を記入します。

備考欄への〇もお忘れなく。

簡単な見本ですが、こんな感じです。

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添付書類は?

添付書類として、

退職したことがわかる書類再雇用後の契約書が必要になります。

退職したことがわかる書類って、具体的になに?

この書類は、就業規則や退職の辞令書を指しています。

就業規則は定年退職の記載部分の抜粋でオッケーです。

役員の場合は?

役員退任後、嘱託等で雇用される場合は、退職確認書類は役員会の議事録などで代用し、

雇用契約書を一緒に添付しましょう。

事業主の証明を作成してもオッケー

社員、役員いずれの場合も、

「事業主の証明」という書類を作成すれば、

添付書類として使うことができるとされています。

「事業主の証明」については、任意の様式で問題ありませんが、

年金事務所で公開されているものを参考にご紹介いたします。

健康保険証は差し替え?

健康保険証は差し替え?

さて、同日とはいえ、

健康保険資格の喪失、取得がされることになります。

健康保険証の番号が新しくなりますので、保険証を差し替えることになります。

先程の書類に合わせて、健康保険証も一緒に送りましょう。

処理が終わり次第、新しい健康保険証が送られてくることになります。

保険証の発行を待つあいだ、病院へ行くときは、健康保険資格証明書の発行をご検討ください。

資格証明書についての記事は➡こちら

健康保険組合の場合、差し替えないことも

協会けんぽでは、上述の通り、健康保険証を差し替えるのですが、

一部の健康保険組合では、保険証をそのまま、差し替えないというところがあります。

健康保険組合の加入会社さんは、念のため確認されることをお勧めします。

提出先を確認

提出先を確認

提出先確認の前に、提出物をおさらいします。

  • 資格喪失届
  • 資格取得届
  • 添付書類(退職又は役員退任を確認できる書類+再雇用後の雇用契約書)
  • 今まで使っていた健康保険証(健保組合の場合は、不要な場合もあり、要確認)

こちらを、管轄の年金事務所(事務センター)へ提出しましょう。

提出期限は、喪失届、取得届ともに5日以内です。

年金事務所の解説記事は➡こちら

健康保険組合加入の会社さんは、併せて健保組合へも提出します。

組合健保と協会けんぽとの違いの記事は➡こちら

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雇用保険の手続きは?

雇用保険の手続きは?

これまで社会保険(厚生年金・健康保険)の手続きをご紹介してきました。

雇用保険は、同日得喪するの?

疑問に持たれた方がいらっしゃるかもしれません。

結論としては…

雇用保険については、継続雇用の方の同日得喪の手続きは必要ありません。

ただし、高年齢雇用継続給付の手続きが必要になるケースが多いです。

簡単に申し上げますと、再雇用後、下がった分の賃金を雇用保険からいくらか補填する制度です。

ご確認いただければと思います。

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まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • 定年再雇用でお給料が下がった場合、随時改定を待たずに標準報酬月額を改定できる。
  • 資格取得届と資格喪失届を一緒に提出。(添付書類に注意!)
  • 健康保険証は差し替えになるのでいったん回収。(一部の健保組合では、継続して使用。)

定年再雇用者さんの負担が軽くなるように、この記事を参考いただけますと幸いです。

必要な書類があり、やや面倒かもしれませんが、忘れずにお手続きいただければと思います。

同日得喪…標準報酬月額…社会保険のお手続きでお困りのことはありませんか?

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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