厚生年金・健康保険の適用拡大の対象が広がっています。
今後は、企業要件の撤廃も含め議論されることがわかりました。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
厚生年金・健康保険に加入するには要件があります。
近年、企業規模によって加入する要件が緩和されつつあります。
今後、さらに対象が拡大される議論が始まりました。
【社会保険】厚生年金・健康保険の適用拡大、企業規模要件の撤廃などを議論
厚生年金・健康保険(以下、この記事では社会保険と記載いたします。)といえば、会社で加入する保険の代表格です。
まずは、ニュースサイトを一るご紹介いたします。
厚生年金・健康保険は、もともとはフルタイムに近い人が加入する保険でした。
ところが近年は、一定の規模の企業は短時間労働者でも加入できる動きが進んでいます。
一般に社会保険の適用拡大と呼ばれています。
現在はどれくらいの企業規模が対象なのでしょうか。
対象となる企業規模は、500人以上から始まり、現在は100人以上の企業が適用拡大の対象です。
なお、今後50人以上の規模も適用拡大の対象となることが決まっています。
この企業規模を撤廃させることを含めた議論が始まりました。
可能性としては、例えば10人以下の小規模企業でも適用拡大の対象になることも考えられます。
この改正が決まったら、中小企業へ与える影響は大きくなりそうです。
適用拡大されると、どういった人が加入することになるのでしょうか。
適用拡大で社会保険に加入する短時間労働者とは?
適用拡大の対象事業所になると、短時間労働者であっても社会保険に加入することになります。
ここで言う短時間労働者は、すべてのパート・アルバイトではなく、いくつかの要件があります。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
- 88,000円以上の賃金月額
- 2ヵ月を超える雇用が見込まれている
- 学生でない
これらの要件を満たすと、社会保険に加入する短時間労働者という扱いになります。
パート・アルバイトがいる企業では、加入者の確認が必要になります。
ご参考いただければと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
社会保険の適用拡大の今後の議論についてご紹介いたしました。
- 対象が広がる社会保険の適用拡大は、今後は規模要件撤廃も含め議論が始まります。
- 現在の対象企業規模は100人以上で、50人以上になることが決まっています。
- 適用拡大対象になると、要件を満たした短時間労働者が社会保険に加入します。
なお、50人以上が対象規模になるのは令和6年10月からとなります。
そのため、もし企業要件の撤廃が決まったとしても、施行はその先となります。
今後の動きにも注目していきたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。