健康保険・厚生年金保険料は、標準報酬月額を元に決まります。
標準報酬月額は月収とは違うものなのでしょうか。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
健康保険・厚生年金保険料は、毎月のお給料ではなく標準報酬月額を元に決まります。
月収と同じようなイメージがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、標準報酬月額と月収の違いについてご紹介いたします。
【健康保険・厚生年金】標準報酬月額と月収の違い
標準報酬月額と月収…どちらも一ヶ月分の報酬を表すような言葉に思えます。
違いはあるのでしょうか。
標準報酬月額は年金機構が決定する金額となり、月収とは違うものになります。
標準報酬月額は、年金や健康保険の保険料や給付額を決める際に使われる金額です。
各種届出などを元に年金機構が決定します。
資格取得届や算定基礎届などの報酬額に基づいて決定されます。
変更の手続きをしない限りは、同じ金額が継続されます。
そのため、雇用契約や毎月の勤務などに応じて支給される月収とは、違うものとなります。
ただし、標準報酬月額は報酬(月収)を元にして決まるので大きく金額に差が出ることはあまりありません。
私の今月のお給料が標準報酬月額と大きく違っているのですが…。
次の項では、標準報酬月額と月収に大きく差が出るケースをご紹介いたします。
標準報酬月額と月収に大きく差が出るケース
標準報酬月額は報酬(月収)を元にして決まり基本的には近い金額になるのですが、大きく金額に差が出ることもあり得ます。
標準報酬月額は、毎月のお給料ごとに決まるわけではありません。
年に1回、9月にされる見直し(定時決定)や要件時該当した際の随時改定等がなければ同じ金額が続きます。
そのため、定時決定や随時改定の対象月以外のお給料は、標準報酬月額に影響しません。
対象外の月に多くの残業代が支払われたり、逆に欠勤が多く大きく減額されても標準報酬月額は変わらないことになります。(たまたま変更月と一致する可能性はあります。)
また、定時決定は4月5月6月の報酬を元に9月から決まり、随時改定は固定的賃金変動3か月後の改定となり、時間差があります。
このように、標準報酬月額と月収に大きく差が出るケースは比較的あることになります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
標準報酬月額と月収の違いについてご紹介いたしました。
- 標準報酬月額は年金機構が決定する金額となり、月収とは違うものになります。
- 算定基礎届などを元に標準報酬月額は決まり、変更されるまでは同じ金額が続きます。
- 大きく差がつくことはあまりありませんが、残業時間などの影響で差が出ることがあります。
社会保険料を計算するときなど、ぜひご参考ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。