社会保険に加入していると、標準賞与額を元に保険料を納付することになります。
傷病手当金の額は、社会保険料と関係しますが標準賞与額は影響するのでしょうか。
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社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
社会保険に加入していると賞与(ボーナス)から社会保険料を徴収されます。
保険料は標準賞与額に基づいて決まります。
私傷病でお仕事を休むときに利用できる傷病手当金は、社会保険料額と関係しています。
標準賞与額は、傷病手当金と関係があるのでしょうか。
今回は、標準賞与額と傷病手当金についてご紹介します。
【金額は反映されません】標準賞与額と傷病手当金の関係
傷病手当金の金額は納付する保険料に応じて増減します。
それでは、賞与の保険料(標準賞与額)が大きいと傷病手当金の金額も増えるのでしょうか。
賞与の社会保険料(標準賞与額)は、傷病手当金に影響しません。
残念ながら、標準賞与額が高くても傷病手当金が高くなることはありません。
傷病手当金の金額は、毎月のお給料の保険料を決める標準報酬月額に応じて決まります。
標準賞与額と標準報酬月額…名前は似ていますが違うものとなります。
傷病手当金は、直近一年間の標準報酬月額の平均を元に金額が決まります。
以前解説をさせていただきましたので、併せてご参考ください。
因みに、出産手当金の金額にも影響しません。
ただし、標準賞与額は厚生年金の金額には影響します。
受け取る年金額を計算するときは、標準賞与額に応じで金額が上がります。
でも年金額は、厚生年金保険料ですよね?健康保険料も払っているのですが…
賞与の健康保険料の行方は?
賞与の厚生年金保険料は、年金額に反映されるけど健康保険は傷病手当金などに反映されません。
では、賞与の健康保険料はどこへ行ってしまっているのでしょうか。
健康保険料は日々の医療費に使われています。
傷病手当金で返ってこなくても、病院や薬局で保険診療を受ける際、多くの人が利用しています。
賞与の金額がいくらであっても、保険診療の負担額は変わらないのですが…社会保険は支え合いの制度ということですね。
腑に落ちない点もあるかもしれませんが個人的には、このように考えています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 賞与(ボーナス)の標準賞与額は、健康保険の傷病手当金の額には反映されません。
- 傷病手当金は、毎月の標準報酬月額を元に計算されます。
- 賞与の健康保険料は、日々の医療費に役立てられています。
傷病手当金の利用を考えるときなどは、ご参考いただければと思います。
傷病手当金の額は標準報酬月額で決まるとご紹介しました。
標準報酬月額はいくら?と思うことはありませんか?
標準報酬月額の調べ方についても、以前解説させていただいたことがあります。
併せてご参考ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。