【社会保険料】標準報酬月額の調べ方は?【厚生年金・健康保険】

社会保険コラム

社会保険料は、標準報酬月額に基づいて計算されます。

標準報酬月額がわからないときは、どう調べればよいのでしょうか。

ブログへお越しいただきありがとうございます。

社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。

社会保険料(厚生年金・健康保険・介護保険)は、標準報酬月額に基づいて決まります。

自分の標準報酬月額はいくら?

社員の標準報酬月額はいくら?

気になることは少なくないかと思います。

今回は、標準報酬月額の調べ方をご紹介します。

個人編、会社編に分けてご紹介いたします。

今回の内容を動画でも解説いたしました。併せてご覧ください。

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【社会保険料】標準報酬月額の調べ方は?【厚生年金・健康保険】

さっそく、標準報酬月額の調べ方の基本パターンをご紹介します。

個人さんが自分の標準報酬月額を調べるときは…

給与明細を確認!記載がない時は、保険料から逆算!

会社担当者さんなどが、社員の標準報酬月額を確認したいときは…

年金機構からの通知書を確認!

※ 健康保険組合加入の時は健康保険組合の通知も確認します。

こういった方法が一般的です。

次の項からは、それぞれのケースを掘り下げてご紹介します。

【個人編】自分の標準報酬月額は給与明細で確認!記載がない時は…?

個人さんがご自身の標準報酬月額を調べたいときは、給与明細を見るのが一番簡単です。

明細書のどこかに標準報酬月額の記載があれば、その金額が現在の標準報酬月額です。

標準報酬月額は、1,000円を基準に書かれることが多いです。

「300千円」や「220千円」という表記をされてるかもしれません。

300千円=300,000円。220千円は220,000円と読むことになります。

保険料から逆算する方法

明細を見てもどこにも書いてないんですけど!

明細に標準報酬月額の記載がないケースもあるかと思います。

そういったときは、少し手間がかかりますが控除されている保険料から標準報酬月額を逆算できます。

多くの方は、厚生年金保険料と健康保険料が控除されているかと思います。

逆算するときは、保険料率が統一されている厚生年金保険料を使うのがお勧めです。

※ 健康保険料は、協会けんぽの都道府県や組合健保によって料率が異なります。(毎年度、健康保険料率の見直しも行われます。)

現在の保険料を、こちらの等級表に当てはめることで確認できます。

この表の折半額と自分の厚生年金保険料を比べてみます。

例えば、今月の給与から厚生年金保険料が20,130円控除されていたとき、表へ当てはめてみますと…

引用:日本年金機構 厚生年金保険料額表 を一部加工。

20,130円は、標準報酬月額220,000円の折半額ということが分かります。

因みに、厚生年金の表は標準報酬月額88,000円から650,000円までしかありません。

健康保険は、これよりも低い(高い)標準報酬月額が設定されています。

厚生年金の表で確認できない時は、健康保険料の表をご活用ください。

参考に協会けんぽ料率表をご案内いたします。都道府県ごとに分かれています。

全国健康保険協会 令和5年度保険料額表
(健康保険料率は、年度ごとに見直しがされますので、ご注意ください。)

健康保険組合は、独自の料率となっています。

ご自身の加入健保のサイト等でご確認いただければと思います。

【会社編】社員の標準報酬月額は、年金機構の通知書で確認

ここからは、会社の担当者さんなどが社員の標準報酬月額を確認するときの方法です。

給与計算の時に参考にすることが多いかと思います。

年金機構の報酬に関する各種届出をすると決定通知書が届きます。

(健康保険組合加入の時は、健康保険組合からも来ます)

そこに社員の標準報酬月額が書かれています。

ただし、標準報酬月額は変更がされます。

ex.最初の資格取得時決定の後、定時決定で変わっているなど…

古い通知書を確認すると誤った標準報酬月額になってしまうのでご注意ください。

決定通知書が見つからない!

決定通知書が見つからない時は、再発行ができます。

年金機構のサイトをご案内します。

この様式を記入して管轄の年金事務所又は事務センターへ提出すれば再交付ができます。

※ 健康保険組合の通知書の再交付につきましては、各組合へご確認をお願いします。



標準報酬月額が変わるタイミングは…?

ここからは標準報酬月額が変わるタイミングについて簡単にご紹介します。

標準報酬月額は、資格取得時に最初の金額が決まり、その後は変動をしていきます。

主な変更のきっかけはこちら

  1. 定時決定(算定基礎届)
  2. 随時改定(月額変更届)
  3. 育児休業[産前産後休業]復職に伴う改定

大きく分けるとこれら3つの原因で変動が起きます。

随時改定や復職時改定により、常に変わる可能性はあるのですが、変わりやすいタイミングとしては9月の定時決定です。

9月の保険料で「あれ?」と思ったら、標準報酬月額を確認してみても良さそうです。

なお、多くの会社で9月保険料は10月給与で控除されます。

10月の給与明細は、要確認です。

随時改定は、要件を満たせば随時起こりえるのですが、定期昇給等の3ヵ月後に改定されることが多いです。

昇給後「あれ?」と思ったら随時改定の可能性が高いです。

各種改定についての解説記事も併せてございます。併せてご参考ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • 標準報酬月額の調べ方は、個人の場合は給与明細で確認できます。記載がない時は保険料から逆算できます。
  • 会社の担当者が調べるときは、年金機構(健康保険組合)からの通知書で確認ができます。見つからない時は再交付ができます。
  • 定時決定の9月や、昇給後の随時改定などで標準報酬月額が変わりやすいです。(変わらないこともあります)

個人としても会社としても標準報酬月額を調べることは少なくないかと思います。

ご参考いただけますと幸いです。

このブログでは他にも社会保険に関するコラムを書かせていただいています。

社会保険料が上がりやすいタイミングについての解説は、こちら⇊

標準報酬月額以外にも保険料率についても併せて解説させていただいてます。

その他、社会保険に関するお困りごとは、社会保険労務士へご相談ください。

⇊ご依頼・ご相談はホームページよりお待ちしています⇊

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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