—定時決定(算定基礎届)で大忙しの社長のケンタくんですが、困ったことがあるようです。
![ケンタ(社長)](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/12/dog1_smile-1.png?resize=113%2C150&ssl=1)
定時決定は、基礎日数が17日以上の月をもとに決まるんだよね。
![ココア(総務)](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/11/cat1_smile.png?resize=113%2C150&ssl=1)
そうですね。
![<br>ケンタ](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/12/dog2_5_think.png?resize=132%2C150&ssl=1)
ケンタ
パートのホノカさんは、3ヶ月とも17日未満なんだよね。どうしよう。
![ココア](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/11/cat123.png?resize=132%2C150&ssl=1)
パートで17日以上の月がない場合は、15日以上の月の平均で決まることになるんですよ。
![ケンタ](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/10/dog51_laugh-1.png?resize=113%2C150&ssl=1)
そうなんだね。ありがとう!
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2022/07/lL1dEfc1fOgp2L61658813727_1658815589.png?resize=812%2C162&ssl=1)
定時決定は、算定基礎届の基礎日数が17日以上の月の報酬をもとに行われます。
社会保険に加入しているパートタイマーさんで、17日を下回ってしまうことはありませんでしょうか。
そんな時は、算定基礎届のパートタイムの算定方法を使うことになります。
今回は、そちらの手続きをご紹介いたします。
※この記事のパートタイム労働者は、特定適用事業所の短時間労働者とは、別のものとなります。ご了承ください。なお、短時間労働者の場合は11日の基礎日数を基準に算定されることになります。
【算定基礎届】基礎日数が17日未満!?パートタイムの算定基礎届の書き方
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/tenchou_shift_woman.png?resize=361%2C417&ssl=1)
所定労働時間・日数が、フルタイムの従業員さんの3/4以上であれば、パートタイムの方でも、社会保険に加入することになります。
社会保険では、そういった方をパートタイム労働者である被保険者と定義しています。
しかし、パートタイマーの方はシフトの都合などで基礎日数が17日取れないことがあります。
そんなときは、次のような算定方法が取られることになります。
パートタイム労働者は、4月5月6月ともに基礎日数が17日未満の場合には、
15日以上の月の報酬を対象に算定する。
17日が15日になるということですね。
ルールが確認できたところで、次の項からは具体的なケースで書き方を確認していきます。
日本年金機構から令和6年度 算定基礎届ガイドブックが、公開されています。
併せてご参考ください。
解説記事は、コチラです⇓
基礎日数が17日以上の月が1ヵ月or 2ヵ月あるときの書き方は?
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/shimekiri_report_businessman-1.png?resize=456%2C502&ssl=1)
それでは、ケースごとに見ていきましょう。
まずは、通常の基準の17日をとれる月がある場合から。
冒頭のやり取りで、名前が出たパートタイマーのホノカさんを例にします。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/02/animal_hamster.png?resize=150%2C150&ssl=1)
シフトで勤務しています。給料は日給で10,000円です。歩いてきているので、通勤手当はありません。その他の手当もありません。
説明のため、極限までシンプルな給与とさせていただきました。
一日出勤すれば、10,000円のお給料が支給され、それ以外は、なにも報酬がないという設定です。
基礎日数=出勤日数ということになっております。
17日以上の月が1ヵ月あるとき
例えば、4月だけが17日以上の基礎日数がある場合。
記入例としては、こんな感じになります。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/saitei1.png?resize=902%2C289&ssl=1)
この場合、4月だけが17日以上なので、4月の報酬だけで決まります。
以降の記入例も同様ですが、
備考欄の「7.パート」に〇を付けるのを忘れないようにしましょう。
17日以上の月が2ヵ月あるとき
お次は…
例えば4月と6月だけ17日の基礎日数があるときです。
この場合の記入例は、こんな感じです。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/santei2.png?resize=901%2C289&ssl=1)
4月と6月は17日以上なので、
この2ヵ月の平均額で決まります。
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4月~6月の基礎日数が、すべて17日未満のときの書き方は?
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/businessman_workaholic_woman.png?resize=560%2C536&ssl=1)
さて、ある意味では、ここからが本番ですね。
すべての対象月で、基礎日数が17日未満になっている場合を確認していきます。
ルールをおさらいしますと、
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/02/animal_character_suit_m_kuma.png?resize=95%2C150&ssl=1)
パートタイム労働者は、4月5月6月ともに基礎日数が17日未満の場合には、15日以上の月の報酬を対象に算定する。
ということです。15日が基準になります。
さきほどに続き、日給1万円のホノカさんに登場してもらいます。
3ヵ月とも、15日以上17日未満のとき
まずは、3ヵ月とも17日未満ですが、15日の基礎日数は取れるときです。
以下のような、記入例となります。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/saitei3.png?resize=939%2C302&ssl=1)
この場合は、
すべての月で15日以上となっていますので、
3ヵ月の平均で決まります。
3ヵ月とも、17日未満だけど、2ヵ月で15日以上の基礎日数がある場合
お次は…
例えば、4月と6月で15日以上となっているときです。(=2ヵ月で15日以上取れています。)
以下のような、書き方になります。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/saitei6.png?resize=925%2C297&ssl=1)
この場合、15日以上の4月と6月の平均額で決まります。
13日の5月は除くことになります。
合計して、2で割りましょう。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2019/11/cat3_1_question.png?resize=132%2C150&ssl=1)
3ヵ月とも17日未満だけど、1ヵ月で15日以上の基礎日数がある場合は?
くどくなるので、記載例は省略させていただきますが、3ヵ月とも17日未満、1ヵ月で15日以上の基礎日数がある場合…
その15日以上の基礎日数の月だけを使って、定時決定がされます。
3ヵ月すべてで、15日未満の場合は…
さて、すべての月で15日を下回ってしまった場合はどうなるでしょう。
書き方としては、以下のようになります。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/santei8.png?resize=938%2C301&ssl=1)
15日を下回っているので、
総計も平均額もない状態となります。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/animal_usagi_gray.png?resize=120%2C150&ssl=1)
標準報酬月額(保険料)はどうやって決まるの?
この場合は、従前の標準報酬月額で決定されることになります。
ホノカさんのケースだと、150,000円ですね。
【要注意】随時改定(月額変更届)では、この扱いはありません。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/bouhan_buzzer_on.png?resize=510%2C510&ssl=1)
算定基礎届と月額変更届は、考え方で似ているところは多いのですが、月額変更届では、このパートタイマーの取り扱いはありません。
随時改定(月額変更届)の場合は、基礎日数が17日以上の月が継続して3ヶ月あることが必要です。
つまり、17日未満の月があれば、随時改定は行われません。
お気を付けください。
まとめ
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2020/05/nagedasu_hakui_man.png?resize=600%2C446&ssl=1)
いかがでしたでしょうか。
パートタイム労働者は、4月5月6月ともに基礎日数が17日未満の場合には、15日以上の月の報酬を対象に算定する。
これがルールです。
チェックポイントは以下の通り
- 17日取れる月が1ヵ月でもあれば、そちらを優先。
- すべての月で17日未満の場合、15日以上の月を元に作成する。
- すべての月で15日未満の場合、従前の標準報酬月額で決まる。
備考のパートに〇を付けるのをお忘れなく。
ややこしいところも多いですが、算定基礎届は、保険料を決める大切な手続きをなります。
ご参考いただけますと幸いです。
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算定基礎届の報酬の範囲についての記事は➡こちらをご参考ください。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2021/12/似顔絵_スーツ2-002.jpg?resize=150%2C150&ssl=1)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
![](https://i0.wp.com/sr-str.jp/wp-content/uploads/2022/07/lL1dEfc1fOgp2L61658813727_1658815589.png?resize=812%2C162&ssl=1)
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