社会保険料は、個別のお給料(報酬)ではなく、標準報酬月額という金額を元に計算されます。
金額を確認するための標準報酬月額表という表をご紹介します。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
毎年9月は算定基礎届(定時決定)の標準報酬月額が適用される時期です。
社会保険料は、この標準報酬月額によって金額が決まります。
今回は、標準報酬月額を確認する標準報酬月額表(等級表)について、ご紹介いたします。
【定時決定・随時改定】標準報酬月額表とは、どんなもの?【令和3年度】
社会保険料といえば…
厚生年金保険料、健康保険料(+介護保険料)ですね。
サクッと厚生年金保険料を確認しておきたいときは年金機構の標準報酬月額表が活用できます。
この表だと、厚生年金の保険料しか分からないよ。
健康保険料(+介護保険料)も知りたいんだけど…
多くの場合、厚生年金保険料と健康保険料(+介護保険料)をセットで徴収することになるかと思います。
協会けんぽ加入の会社さんについては、協会けんぽの標準報酬月額表が便利です。
こちらの表は、厚生年金と健康保険(+介護保険)をいっぺんに確認できます。
☑ 全国健康保険協会(協会けんぽ) 令和3年度保険料額表
(被保険者の方の健康保険料額を参考ください。)
なお、協会けんぽの健康保険料(+介護保険料)は都道府県で保険料率が異なっています。
コチラの標準報酬月額表を参考にする際は、都道府県を間違えないようにご注意ください。
ちなみに、厚生年金保険料は全国一律です。
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健保組合の場合は?
ここまでは、協会けんぽ加入の場合を中心にした紹介でした。
健保組合に加入されているときは、各健保組合が公表している標準報酬月額表をご参考ください。
各健保組合のホームページで公表されています。
健保組合によっては、健康保険料(+介護保険料)だけしか対応していないものもあります。
使うときは、要注意です。
先ほどご紹介の年金機構の厚生年金標準報酬月額表と併せて、等級(保険料)の確認をお願いいたします。
標準報酬月額表の等級区分は、共通
社会保険料は、協会けんぽの都道府県や健康保険組合かどうかにより、異なってきます。
しかし、等級の区分は共通となります。
例えば、290,000円以上~310,000円未満=標準報酬月額300,000というのは共通の扱いです。
ただし、厚生年金と健康保険(介護保険)で下限と上限が違う関係で、1級、3級などの〇級の数字は変わってきます。
標準報酬月額300,000は、厚生年金では、19級ですが健康保険(介護保険)では22級となります。
〇級の数字は、あまり意識する必要はないかと、個人的には思います。
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標準報酬月額表の見方を確認
ここからは、実際に標準報酬月額表を使って見方を確認してみます。
標準報酬月額は、300,000円です。
東京で働いていて、健康保険は協会けんぽです。
まずは、こちらのリコさんの場合です。
東京の協会けんぽなので、東京用の等級表を使います。
標準報酬月額は、300,000円なので…
厚生年金保険料は、54,900円(折半額は27,450円)です。
健康保険料は、29,520円(折半額は14,760円)です。30歳なので介護保険は対象外です。
リコさんの例を表にあてはめるとこんな感じです。
出典: 全国健康保険協会(協会けんぽ) 令和3年度保険料額表 東京 を一部加工。
もう一人ご紹介します。
標準報酬月額680,000円です。
千葉で働いていて、健康保険は協会けんぽです。
次は、こちらのオサムさん、千葉の協会けんぽなので千葉の等級表を使います。
標準報酬月額は、680,000円なので…
厚生年金保険料は、118,950円(折半額は59,475円)です。
(厚生年金の標準報酬月額は650,000円が上限になっているので、それ以上は同じ保険料です。)
健康保険料は、66,572円(折半額は33,286円)、
介護保険料は、12,240円(折半額は6,120円)となります。
オサムさんの表の付け合わせは省略させていただきますが、ご参考いただければと思います。
賞与(ボーナス)は、標準報酬月額表を使いません。
賞与(ボーナス)からも社会保険料が発生することになります。
こちらは、標準報酬月額表は使いません。
標準賞与額という数字に保険料率を掛けることになります。
保険料率については、例月のものと同じです。
標準賞与額は、基本的には賞与の額の千円以下を切り捨てた数字となります。
(上限を超えている場合は除きます。)
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まとめ ~最新の標準報酬月額表をご確認ください。~
いかがでしたでしょうか。
- 社会保険料の確認に、標準報酬月額等級表を活用!
- 年金機構、協会けんぽ、健康保険組合それぞれで、標準報酬月額等級表を確認できます。
- 等級区分は同じですが、健康保険と介護保険の料率に要注意。
健康保険や介護保険の保険料は定期的に見直しが行われ、改訂が行われています。
標準報酬月額表を見る際は、最新のものかどうかご確認いただければと思います。
なお厚生年金保険料については、18.3%で固定されています。
このブログでは、他にも社会保険の情報を書かせていただいています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。