退職者の中には、月の途中で退職する人も少なくないかと思います。
雇用保険料の控除はどうなるのでしょうか。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
雇用保険に加入している社員さんは、毎月のお給料から保険料を控除されています。
社員さんが、月の途中で退職した場合は雇用保険料はどうなるでしょうか。
今回は、月の途中で社員さんが退職した時の雇用保険料の扱いについてご紹介します。
【日割り賃金額を元に控除】月途中で資格喪失した時の雇用保険料の扱いは…。
例えば、月のちょうど半分を出勤して退職をした時は、その月のお給料は日割りされて支払われます。
そういった月の雇用保険料の控除はどうなるのでしょうか。
日割りされた給料の額に応じて、通常通り控除されます。
雇用保険料は、毎月の雇用保険対象の賃金に保険料率を掛けて計算をします。
退職月の賃金額が日割りされていたら、日割額に応じた金額を算出します。
算出できたら、その金額を控除します。
現在(令和4年12月)の一般の業種の労働者負担分は、5/1,000となっています。
通常の賃金が300,000円で、退職月の賃金が150,000円だとすると…
150,000円 ×5/1,000で、750円となります。
雇用保険料は、年度ごとに見直しがされます。
年度替わりは、料率の変更にもご注意ください。
追記※令和6年度の保険料率は、一般の業種の労働者負担分で、6/1,000となっています。
社会保険料(厚生年金・健康・介護保険)との違いに要注意
ここまで、月途中の退職でも、雇用保険料は日割り給料に応じて通常通り控除するとご紹介しました。
一方で、社会保険料(厚生年金・健康保険・介護保険)については、月末退職と月途中退職で、扱いが異なってきます。
社会保険料は、月途中で退職した場合、一部の例外を除き退職月の保険料は発生しません。
月途中退職と月末退職で違うということですか?
例えば、12月13日で退職をしたら、その会社での12月の保険料は発生しないことになります。
12月31日で退職をしたら、12月分まで保険料が発生します。
社会保険料は、月ごとに保険料が掛かり日割りがされないため、扱いに違いが出てきます。
社会保険料の日割りされない扱いについては、以前、記事を作成したことがあります。
併せてご参考ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 月の途中で退職した場合でも、雇用保険料は控除します。
- 日割りされた賃金額に通常通りの保険料を掛けます。
- 社会保険料とは月途中退職の扱いが異なるので、要注意です。
雇用保険料の計算の際はご参考いただければと思います。
その他、社会保険料・雇用保険料のお悩みは社会保険労務士へご相談ください。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。