失業中の給付金などで有名な雇用保険は、主に雇用保険料を元に運用されています。
保険料を決めるための雇用保険料率が引き上げが検討され始めました。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
多くの人がお給料から雇用保険料を徴収されています。
その雇用保険料がアップする検討に入ったようです。
今回は、雇用保険料率アップについてご紹介いたします。
【改正】雇用保険料率の引き上げの検討へ!なぜ?
まずは、コチラのニュースをご紹介します。
令和3年度現在、多くの業種で雇用保険料率の労働者負担分は3/1,000となっています。(農林水産・清酒製造と建設業は4/1,000です。)
お給料が、30万円だとすると900円がお給料から徴収されることになります。
なお、雇用保険は会社負担の分もあり、合計の料率は業種により9/1,000~11/1,000となっています。
令和3年度の雇用保険料率の解説ブログも、併せてお読みください⇊
来年度から、この雇用保険料率をアップしようということで、議論が始まりました。
原因は、何なのでしょうか。
助成金支給による雇用保険財政の逼迫が原因
昨年から、新型コロナウイルスの影響が続いています。
その中で、雇用調整助成金という制度に注目が集まりました。
簡単に申し上げますと、従業員に休業手当を支払ったとき、助成金として金額を補助する制度です。
この助成金の支給額が膨大なものとなり、雇用保険財政が厳しくなってしまったようです。
先ほど紹介のニュース内に記載はありませんが、失業給付の金額もコロナウイルスの影響で増えているのではないか、と個人的には思っています。
このような背景があり、保険料率のアップの検討に入ったようです。
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潤沢だった雇用保険財政…保険料率の推移は…?
これまで、雇用保険の財政は余裕があるといわれていました。
ハローワークの失業給付の係は、すごい混んでいるけど…たくさん給付に使われている気がするなあ。
僕も、失業給付を受け取っていたことがあり、ごった返しているところを見てなんとなく不思議に思ったものです。
しかし、雇用保険料率の推移をみると、なるほど納得の数字を示しています。
10年前の平成23年はの労働者負担分は、6/1,000(一般の業種)です。
その後、徐々に下がりつつ、令和3年度が3/1,000です。(労働者負担分、一般の業種)
消費税や、年金保険料と比較すると下がり続けているのは、異例な気がします。
そんな雇用保険料率が、アップということは、状況の苦しさが伝わってきます。
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まとめ ~雇用保険料率の改定時期に要注意~
いかがでしたでしょうか。
- 厚生労働省が雇用保険料引き上げを検討。
- 主な原因は、助成金支給による雇用保険財政の逼迫。
- 雇用保険財政は、潤沢だったので、厳しさが感じ取れる。
具体的な上げ幅については、今後決まっていくことになります。
報道などに要注目です。
雇用保険料率の改定時期は、いつですか?
雇用保険料率は、年度ごとに決まっています。
そのため、改定時期は毎年4月からとなっています。
改定を見落とさないように、お気を付けいただければと思います。
このブログでは、ほかにも雇用保険に関するコラムを書かせていただいています。
雇用保険の離職票を紛失!?再交付はできる?記事はコチラ⇊
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。