—今日は給料日、社長のケンタくんが給与明細を渡しています。
定期昇給の影響で今回から社会保険料が変わった人がいるから確認をしておいてください。
すみません。私の社会保険料が高すぎる気がするんですが…
ごめんなさい!月額変更届に記入する金額を間違えてた!訂正用紙を取り寄せなきゃ!
訂正専用のものがないので、通常の月額変更届を使うんですよ。
そうなんだね。早めに訂正を提出しておくね。
ブログへお越しいただきありがとうございます。
社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。
月額変更届の記載金額を間違えて、
誤った標準報酬月額で決定されたことはありませんでしょうか。
そういったお困りの事態にこたえるため、今回は月額変更届の訂正の方法をご紹介させていただきます。
書き方見本も作成しましたので、併せてご参考ください。
随時改定(月額変更届)そのものの解説は、➡こちらの記事をご覧ください。
なお、定時決定(算定基礎届)の訂正は➡こちらをご参考ください。
月額変更届の訂正・取消届の書き方
月額変更届をはじめ、年金事務所の届出用紙は訂正専用のものがありません。
雇用保険は、それぞれに訂正専用のものがあるので、以前僕は年金関係の訂正方法がわからず、困ってしまったことがあります。
今回は、そんな僕と同じように、お困りの方のための記事となります。
事例と記載例も作成させていただきましたので、併せてご紹介いたします。
訂正届・取消届の書き方を順番に確認させていただきます。
【記載例有り】訂正届の書き方
では早速、訂正方法を確認します。
訂正専用の用紙はないため通常の月額変更届を使います。
ダウンロードはコチラから⇊
具体例と一緒に確認してみましょう。(説明のため、あえてシンプルな数字にしてあります。)
現在、標準報酬月額が320,000のサクラさん
4月から昇給により、320,000から360,000にお給料が上がりました。
<昇給後の報酬額>
4月 360,000円 5月 360,000円 6月 360,000円
7月の随時改定に該当(360,000へ変更)のため、月額変更届を提出しました。
ところが、誤って各月の金額を380,000と書いて提出していたことが発覚します。
誤った標準報酬月額380,000円を360,000円に訂正する届出をしないといけません。
まずこちらが、誤って提出してしまったものとします。
本当は360,000円だった各月の報酬額が、380,000円となってしまっています。
この380,000円を360,000円に訂正するために作成するものがこちら。
【訂正届見本】
書き方としては…
- まず赤字で表題部分に訂正届と書く
- 誤った金額を赤字で記入、正しい金額を黒字で書く。
- その他の部分は最初に提出した内容をそのまま書き写す。
これで完成です。
こういう時のために、最初の届出の際、提出控を保管しておくことをお勧めします。
控用のスタンプがあると、便利です。
(参考➡ https://amzn.to/2YyCGxR )
【記載例有り】取消届の書き方
お次は訂正ではなく内容を丸ごと取り消したいときの方法をご紹介します。
書き方は…
- 赤字で取消届と書く
- 既に届出済みの内容を赤で書き写す。
これで完成です。
訂正よりは、簡単かなと思います。
こちらが書き方の見本です。
提出先は?
提出先は、会社を管轄する年金事務所(事務センター)の適用課です。
月額変更届を提出したのと同じところですね。
管轄の年金事務所へも提出ができます。
健康保険組合加入の会社さんは、併せて健保組合へも提出することになります。
健康保険組合と協会けんぽの違いの記事は、➡コチラ
添付資料が必要な場合があります。
こちらの訂正届を提出する際に年金事務所より添付書類を求められることがあります。
賃金台帳や出勤簿が中心ですが、訂正理由書を求められることもあるそうです。
理由書は、対象者の氏名や、訂正することになった経緯などを記入することが多いです。
添付書類については年金事務所により変わる可能性があります。
事前にご確認の上、提出をしたほうが良いかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。間違いのないものを提出できるのが一番ですが、
万が一、間違えが発覚した時は落ち着いて、訂正届を作成いただければと思います。
受け取る年金額にも、関わってくる重要な手続きとなります。
また、給与計算で誤った金額を控除していた場合は
清算処理をお忘れないようお気を付けください。
算定基礎届の訂正届の記事は➡コチラ
賞与支払届の訂正届の記事は➡コチラ
資格喪失届の訂正届については➡コチラ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。