【最新版を確認】年金機構の算定基礎届のガイドブックとは?【ダウンロード】

社会保険・労働保険等手続き

毎年の社会保険料を決めるための算定基礎届という手続きがあります。

日本年金機構より、ガイドブックが毎年公開されています。

ブログへお越しいただきありがとうございます。

社会保険労務士の鈴木翔太郎と申します。

算定基礎届は、社会保険料を決める大切な手続きです。

しかしながら、1年に1回の提出ということもあり書き方を忘れることもあるかもしれません。

今回は、日本年金機構が公開している算定基礎届のガイドブックをご紹介します。

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【最新版を確認】年金機構の算定基礎届のガイドブックとは?【ダウンロード】

【最新版を確認】年金機構の算定基礎届のガイドブックとは?【ダウンロード】

算定基礎届とは、社会保険料のもとになる標準報酬月額を決めるための手続です。

4、5、6月の報酬を元に9月からの社会保険料が決まります。

毎年一回の手続なので、定時決定とも呼ばれます。

そんな算定基礎届のガイドブックは、日本年金機構のホームページよりダウンロードができます。

毎年5月下旬に最新版が公開されます。

令和5年度版が公開されました。

目次を挟んで、まずは提出期間の案内が記載されています。

算定基礎届の提出期間は、7月1日から7月10日となっています。

この期間に、算定基礎届を年金機構へ提出します。

➡ 日本年金機構 全国の相談・手続き窓口

事務処理専用の拠点、事務センターへも提出できます。一覧はコチラ
➡ 日本年金機構 事務センター一覧

提出先は、事業所を管轄する年金事務所(事務センター)となりますので、ご注意ください。

算定基礎届は年金機構のホームページからダウンロードできます。

因みに算定基礎届は、CDなどの電子媒体での提出や電子申請も可能です。

なお、算定基礎届総括表は、令和3年度より廃止されています。

その他、提出に関する注意事項が書かれています。

算定基礎届の報酬に含むもの?含まないもの?

算定基礎届の報酬に含むもの?含まないもの?

次は、算定基礎届の報酬に関することが書かれています。

会社から受け取ったお金(又は現物)が、すべて算定基礎届の報酬になるわけではありません。

算定基礎届の対象になる報酬は、あくまで労働の対償として受けるものに限られます。

対象外の報酬って、どんなものがありますか?

例えば、ケガ・病気の時の見舞金は労働に対して支払われるものではありませんので対象外です。

ボーナス(賞与)は、どうなりますか?

ボーナスは、一年に4回以上支払われていると、算定基礎届に含めることになります。

年3回以下(例えば春、夏、冬)だと、算定基礎届に含めません。(代わりに賞与支払届を提出します。)

賞与の扱いについては過去の解説記事も、ご参考ください。

その他対象・対象外の一覧をガイドブックより引用します。

算定基礎届の記入・提出ガイドブック(令和5年度) より引用。

報酬の範囲については、以前の解説記事もご参考ください。

算定基礎届 作成と記入上の注意点

算定基礎届 作成と記入上の注意点

次は、算定基礎届の作成と記入上の注意点が書かれています。

算定基礎届では、基本的には賃金支払基礎日数が17日以上の月を元にして、社会保険料が決まります。

月給制の場合は、あまり問題はありませんが、時給制のときは注意が必要です。

17日未満の月があると、その月は除かれることになります。

なお、パートタイマーさんの場合は15日,16日の月を対象にする特別な計算方法があります。

パートタイマーの算定基礎届については、過去の記事も参考ください。

なお、短時間労働者の適用拡大で社会保険に加入している短時間労働者さんは、11日を基準として算定されることになります。

基本は17日が基準ですが、例外のケースもありますのでご注意ください。

給与計算期間の途中で入社した人は?

算定基礎届は、4月5月6月の報酬を記入して届出をする手続きです。

そうなると、社員さんの中には入社日の関係で1ヵ月分のお給料が出ないというケースも考えられます。

例えば、こんな時。

毎月末日が給与の締め日の会社ですが、4月15日に入社しました。

この人は、4月分のお給料は、1ヵ月分支給されません。

そのため該当の月を除いて算定基礎届を作成します。

こういった中途の月を含めてしまうと、社会保険料が不当に低くなってしまうためです。

途中の入社があったときの算定基礎届の解説を以前作成したことがあります。

4月入社、5月入社、6月入社のケースごとの解説もありますので、併せてご参考ください。

一時帰休で休業手当を支給しているときの算定基礎届

一時帰休で休業手当を支給しているときは、7月1日時点で一時帰休が終わっているかどうかで扱いが異なってきます。

7月1日時点で一時帰休が終わっていないときは、一時帰休中の休業手当を含めて、社会保険料が決定されます。

7月1日時点で一時帰休が終わっているときは、一時帰休中の休業手当を除いて、社会保険料が決定されます。

算定基礎届のその他欄に、一時帰休についての記載をすることになっています。

記載例等は、ガイドブックの15ページをご参考ください。

その他、一般的な方法で算定できない時や、年間平均で算定をする特例ケースについて書かれています。

申訳ございませんが、この記事では、割愛させていただきます。

7月8月9月で随時改定(月額変更届)したら、随時改定が優先されます。

7月8月9月で随時改定(月額変更届)したら、随時改定が優先されます。

ガイドブックでは、随時改定(月額変更届)についても書かれています。

随時改定とは、報酬が大きく変動して、要件を満たしたときに社会保険料の改定をする制度です。

随時改定に該当すると、月額変更届を提出することになります。

算定基礎届は年に1回なので定時決定と呼ばれています。この対義語のようなイメージです。

この随時改定(月額変更届)に7月8月9月で該当した場合、随時改定で決まった社会保険料(標準報酬月額)が優先されます。

該当者がいるときは、ご注意ください。

随時改定(月額変更届)についての解説記事もご参考ください。

まとめ ~年金機構は、算定基礎届の動画解説も公開~

いかがでしたでしょうか。

  • 算定基礎届のガイドブックは、日本年金機構のホームページからダウンロードできます。
  • 毎年、5月下旬に最新版が公開されます。(令和5年度版も公開されています)
  • 基本的な内容から、応用的な内容まで記載例付きで解説されています。

年金機構では、算定基礎届の動画も公開されています。

今回紹介したガイドブックを元に、音声付きで解説されているので併せてご参考ください。

年に一度の大切な手続きとなります。

ぜひ、ご活用いただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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